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2006.08.16

沖縄ローカルの旅その2

沖縄バスで行くローカルの旅南部編。

沖縄本島の南部に玉城村(たまぐすくそん)というところがある。
有名な玉泉洞や新原(みいばる)・百名ビーチなど観光名所のある地域だ。
その辺はこれまで散々子供達を連れて行ったし、自分自身子供の頃から良く行ったことがあるのでそこはパス。
玉城村のはずれ、糸満市との境に小さな奥武島(おうじま)という島があるので、そこに行ってみようと思った。

ちょうどその日、お盆に必要な品の買い出しに那覇市と隣接する東風原(こちんだ)村にある大型スーパーに出かけることになったので、(沖縄には郊外に大型スーパーが沢山ある)ついでにそこからバスに乗ることにする。
地図的にいうと、本島南部を那覇市→東風原村→玉城村という風に南東へ下っていく感じだ。

まず朝一にスーパーへ父の運転する車で出かける。
この日はお盆前ということで朝9時から開店している。
さっさと買い物を済ませ、両親と荷物はそのまま自宅へ。そのスーパーの横の津嘉山(つかざん)というバス亭で私達はバスを待つ。

Ou1
南部方面行きの主要なバスは大体停まるけど、奥武島まで直通のバスは15分くらい待たなくてはならなかった。
沖縄のバスだから当てにしないで待っていようと話していたらちゃんと時間通りにバスが来る。
最近の沖縄のバス事情は大分良くなったようだ。

10時20分にバスに乗り、一路南下する。
途中の路線は何度も通った見慣れた道だ。ただしバスで通るのは始めてかも知れない。
さとうきび畑の中をバスは進む。
昔の友人の家の近くを通ったり、従姉妹のお姉さんの嫁ぎ先の前を通ったり、懐かしみながら景色を見ていると、すぐに目の前に海が広がった。
その日は道も空いていて、約20分程で奥武島に着く。
子供達は海が見えると海だ海だとはしゃいでいた。

奥武島への橋を渡る少し前から私達以外の乗客はいなくなっていた。
終点の島のバス停を降りる時に、運転手さんに気にしてもらっていたらしく、「午後の便は那覇まで直行はないから、乗り換えていくんだよ」と教えられる。
まじかよ。
まあ何とかなるさ。

まず最初にグラスボート乗り場へ。
今はあちこちにグラスボートがあるようだけど、この島にも出来てるなんて知らなかった。
グラスボートとは、船の床をくり抜いてガラスをはめて、底から海中が見えるように作られているもの。
熱帯魚がまじかに見えて面白い。

Ou2


有名なのは、やっぱり隣のビーチの百名ビーチから出ているやつだろう。
少し沖に出るとすぐ左手に百名ビーチが見える。


Ou3

そこからも沢山ボートが出ていて、数隻沖で漂っていた。
珊瑚礁の熱帯魚の集まるポイントでボートを止めてくれて、下を覗くと色々な魚が沢山見える。


Ou4

ガラスに反射して撮影が難しい。
テーブル珊瑚の出来かけのものが沢山あるのがわかるだろうか。

下はイサキの群れ。
伊豆沖でも良く釣れるらしいけど、思わずおいしそ〜と声が出る(笑)
Ou5

下エンゼルフィッシュの仲間かなあ。名前忘れた。
あと、イソギンチャクの側にニモ(カクレクマノミ)も沢山いたんだけど、上手く撮れなかった。

Ou6


その日のボートには私達家族の他に女の子とお母さんの親子連れの二組しか乗っていなかったのだけど、子供達は「魚ぁ〜ニモ〜」と大はしゃぎで喜んでいた。
私も見慣れているとはいえ、やっぱり面白い。
船頭のおじさんに魚の説明を受け、20分くらい大平洋の海を漂い帰島する。

ぐるっと回ると今度は左手に糸満の「ひめゆりの塔」が見える。
沖縄本島の最南端だ。
その先は大平洋と東シナ海の境目だそうだ。

Ou7


島の全景。

Ou8

いつの間にか8階建てくらいの建物が建っていてびっくりした。
最初ホテルかと思ったけどマンションだそうだ。
いいなあこういうところに住めると、景色が良いだろうなあと思うが、買い物は不便だ。
あと台風とか来た時には島を出られなくなるかも知れない。

グラスボートを降り港を横に見てビーチを目指して歩いていると、自転車に乗った知らない島のおじーに声をかけられた。
『あんたたちバスで来たのー?』
何で知っているのかと思ったけど、こんな暑い日の炎天下、車に乗らずに歩いているのは誰もいない。
物好きなナイチャーがバスで観光に来たんだろうというのはばればれか。
もしくはさっきのバスの運転手さんから聞いたのか。
だとしたら今頃島中の話題になっているかも知れない。
恐るべし(笑)
でも、気軽に見知らぬヒトに声をかけてくれる沖縄人はいいよね。

地元のヒトが良く使う橋の側のビーチは避けて、少し歩いたところのビーチへと向かう。
最近の沖縄地図に、「奥武ビーチ」と記載されていたので、それを探した。
が、一体どこがビーチの入り口だか良くわからない。
浜辺になんだかさびれたゲートと、壊れて屋根だけ残った建物のところがそれらしいが、もしかしたらこの先にも何かあるかも知れないと思い、海岸線の道をとぼとぼと歩くが、さっぱりビーチの入り口が判らない。
誰か地元のヒトに聞こうとしても、誰も通らない。
その時に、若者の3人連れが歩いて海の方向へ行くのを見かけたのでその後を追って行くと、板切れに「竜神岩」と書かれた拝所(うがんじょ=お祈りをする処)への矢印が書かれていた。

これだ、と思いその小さな道を降りて行くと確かに小さな浜辺へ出た。

Ou9

沖縄の海辺らしい場所だ。
大体この奥武島の海岸線は、ほとんど岩場で、橋の周囲にしか泳げる砂浜がない。
なのでこの少しのスペースの浜辺でも砂浜があれば充分なのだけど、海藻がいっぱい打ち上げられていて水の中にも浮いているので子供達が泳げないというのでちょっと見ただけでパス。
カニがいっぱいいたり、探検するには良さそうな感じの場所だったけど、結局竜神岩も見つけられずその場を後にした。

又来た道をとぼとぼと戻り、最初に見たさびれたゲートの横に海の家があったのでそのうちの一つで聞いてみようとビールを買うがてら店番をしているやる気のなさそうなおばさんに「奥武ビーチってそこですか?」と聞くと、「はあ?今はもうやってないよ」と言われた。
まあ取りあえず場所はそこだったようなので、海岸へ降りるとカヤックの講習会が行わているらしく受け付けのテントがあった。
その受け付けのヒトに「ここのビーチは誰でも入っていいんですか?」と聞くと「はい、大丈夫ですよ」といわれたので安心して砂浜に場所を取る。

Ou11

良く見ると、ダイビングの講習なども行われていた。

確かに何か施設や設備があった形跡が残っているので、以前はビーチとして運営していたのだろう。
それがヒトが来ないので成り立たなくなって閉めた風情だ。
それでも砂浜は白くてきれいだし、海の水は透明だし、充分きれいなビーチだった。

Ou10

写真、向こう側の山は本島です。つまり橋を渡って対岸で泳いでいるという。
海というより大きな川というイメージかな。

三男がすごくきれいで良いんだけど、何か物足りないなあと思ったら、水平線が見えないことだったそうだ。
確かに沖縄の海は向こうに水平線が見えるのがふつーなので、陸地が見える場所で泳ぐというのも慣れないかも知れない。
少し海岸線沿いを歩けばすぐに水平線が見える場所に出るのだけど、すぐ岩場になっているので泳げなくなるのだ。

でもそこでも充分きれいで、透明な水の中、魚が足下まで寄って来る。

Ou14

これも小学生の頃従姉妹達と来た時に見た光景と同じだ。
海の色も透明な水も魚達も砂の色も太陽の陽射しも対岸の景色も何もかも40年近く前と変わらない。

小さな岩をどかすと小さなウニがいた。

Ou12

そういえば昔来た時、母親が食べられるウニを採って食べさせてくれた。
残念ながら私にはその見分けがつかない。

水辺でぼーっと漂っていると時間が経つのを忘れてしまう。
波の音と風の音だけがする。
時たま自動車の走る音はするけど、それ以外には何も人工的な音がしないのだ。
携帯の音もCDの音も電話やテレビの音も一切聞こえない。
都会に住んでいるとそういうことはまず無い。
不思議な感覚だ。
いつまでも時が経つのを忘れてしまい、炎天下の砂浜に4時間くらいいることになるのだけど、後で大変な目に会うことも忘れてしまうくらい、気持ちの良い空間だった。

後で私の従姉妹から携帯電話がかかって来て目が覚めたような感じだったけど、きっとその時の会話は近くに居たヒトたち皆につつぬけだったろうなあ、と思って恥ずかしくなった。
といっても、浜辺で泳いでいたのは私達家族だけだったんだけど。
後は家族連れやグループでダイビングやカヤックに来ているヒト達だけだった。
つまり海水浴が目的で来てるヒトは誰もいないというわけだ。

少し経つと、どこかからトラックがやって来て中からサンシン持ったおじさんが降りて来て、モクマオウの木の下でしばらくサンシンを弾いていた。
昼下がりの浜辺でサンシンの音だけがBGMで流れる。
何て沖縄なんだ〜!!と感動する。
その光景は本当に沖縄らしく、サンシンの音色も東京で聞くのと全然違う。
のんびりとしたその時間も空気も海の色も潮の香りも、全てが沖縄だった。
いいな〜こういうところで私もサンシン弾きたい、と思った。

時間も忘れて浜辺で漂っていると、三男が「こんなところで生きていたら沖縄のヒトは呑気にもなるよなあ」という。
確かにもう世の中どうでも良くなってくる。
しかしいつまでもそうやっているわけにもいかない。
4時を過ぎたので帰ろうと声をかけてもルカは帰ろうとせず、水に漂っていた。

Ou15

帰り道、そのビーチの前にある海の家でシャワーを借りようとしたら、窓は全開で空いているのに入り口に鍵がかかって入れない。最初のおばさんの店といい、全くやる気のない感じが漂っている。
まあ沖縄らしいといえば沖縄らしい。
しょうがなく、橋の手前の開けたビーチの前まで戻り、そこの「シャワー」と書かれた看板のあるふつーのマチヤグヮー(お店)でシャワーを借りて、ビーチの目の前の食堂で沖縄そばとぜんざい(沖縄風かき氷)を食べ、迎えに来てくれた従姉妹の車で那覇まで送ってもらって帰る。
翌日、三男は背中をひどく日焼けして泣いていた(笑)

後で従姉妹や私の妹達に、炎天下海で泳ぐなんてと呆れられる。
最初三男は、「何で昼間海で泳ぐと沖縄のヒトはばかにするの?」と不思議がっていたが、これで納得しただろう。
それでも奥武島の海はとても満足したようで喜こんでいた。
今度また来る時まで奥武島は変わらずにいてくれるといいなあ。
最後に、その浜辺で見た海難被災者を祀る塔があったので写しておく。


Ou13


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コメント

バスの旅って好きですよ。知らない所を通ると楽しくってしょうがない。いつも帰省すると時間がなく慌しく過ぎてしまうけど、今度ゆっくりとバスであちこち行きたいですね~。以前は亡父や兄が車であちこち連れて行ってくれたけど、兄もいつのまに歳をとり元気が無くなってしまい(笑)。免許も持っているけどペーパーだし、そのうち娘にお世話になるまでは、今はバスが頼りです。

>モクマオウの木ノ下でしばらくサンシンを弾いていた。昼下がりの浜辺でサンシンの音だけがBGMで流れる。

ステキ!

投稿: Ave | 2006.08.16 14:12

あべさんどうも〜
バスの旅もいいですよねー
東京にいるとバスなんかとんでもない、と思うんだけど、沖縄だとそれが普通だから遅れても時間がかかってもいいかな〜と思います。ゆいレールもゆったりしてるそうです。沖縄だね〜

海端のサンシンおじさんは良かったですよー
音色が全然違うの。私も今度沖縄の海辺で弾いてみたいわ。
是非ご一緒に(笑)

投稿: hal-3 | 2006.08.16 20:31

沖縄滞在記、のどかな情景が目に映ります。海と空、ドラマチックな夏の雲、時間も忘れてしまうでしょうね。

投稿: ぴえろ | 2006.08.17 00:50

ぴえろさんこんんちは〜東京は暑いですね。
(沖縄も熱かったけど)
都会にいると分きざみで生活してるので、知らないうちにストレス溜まってると思うんですよ。
何時間もぼ〜っとしてられるのって幸せなんですよねー。
こっち戻って来てしばらく頭がぼけてました(笑)

投稿: hal-3 | 2006.08.17 10:38

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